【自動車保険新時代】イベントデータレコーダー(EDR)で事故査定
EDR
事故当事者間の証言を中心に賠償責任を確認して保険金を算出!!
今後はEDRのデータをもとに客観的なデータから保険金を算出!!
自動車保険会社は、自動車事故時の査定の方式を見直す計画と報じられています。
今までは事故当事者間の証言を中心に賠償責任を確認して保険金を算出していましたが、今後はすでに多くの車種に搭載されているイベントデータレコーダーから得られる客観的なデータで保険金を算出する方向に行きそうです。
イベントレコーダーは、衝突事故の前後の自動車の挙動情報を記憶する装置です。
エアバック制御コンピュータボックスに装着されることが多く、エアバックの普及に連れて装着が進んでいます。
装着場所は、スピードメータなどの表示ボックスの下側に置かれています。
2006年9月から装着が始まり2010年5月末でメーカー5社47車種に搭載されているので、現時点(2017年)ではエアバックの装着されているほとんどの自動車に搭載されているようです。
イベントデータレコーダーは、事故直前(5秒間ぐらい)の以下の情報を記録します。
- エンジン回転数
- 車速・加速度
- ブレーキ・アクセスペダルの操作状況
- AT車のシフトポジション
- 助手席乗員の有無
- 運転席のシート位置
- 運転席及び助手席でのシートベルト着用の有無
- エアバック作動情報
- エアバックシステムの故障診断情報など
イベントレコーダーは、テレマティクス保険で使われるドライブカウンタや運転のカメラ情報を記録するドライブレコーダーとは別の装置で、飛行機のブラックボックスに近い自動車に最初から装着されている装置です。
今後の交通事故は、近々以下に示す査定方法になりそうです。
- 事故発生時にイベントデータレコーダーに事故直前のデータが記録
- 事故連絡を受け損害査定人がイベントデータレコーダーからデータの取り出し
- データの解析と当事者の証言を踏まえ保険金を算出
この算定方式には、以下のメリットがあります。
- 新たに設置する装置が不要なので実施が用意
- 事故査定にかかっている20日間が10日に短縮
- 契約者も保険金を早く受領
自動運転時代になると事故発生時(自動運転なので基本的には事故なし)に運転していないので事故の状況をドライバーから聞けないことも考えられます。
このような状況でも、イベントデータレコーダーには、客観的なデータが記録されていて正確な査定につながると期待されています。
自動運転時代の保険は、誰が負担するのかは今後の課題です。
自動運転しないケースも考えられるので、以下の2つの組み合わせになると考えられます。
- ドライバー(車の所有者)が現在のように自動車保険に加入
- 自動車の生産者(メーカー)あるいは整備業者が製造物責任(PL)保険に加入など
EDR
現在の自動車の多くにも搭載されています!!
事故や故障時の査定にも利用できそうです!!